家の中を整理し始めなければならない。
もったいなくて捨てることができなかった母さん。
家中の棚という棚、引き出しという引き出し、
置ける場所には置けるだけ、モノが溢れてる。
ガラクタばかりだけど、
ひとつひとつに、母さんの気持ちが宿っている気がして、
捨てるに忍びない。
_ 母さん、これ、どうすればいい?
どっちにしても僕は息切れして役立たずなので、
佳子に任せて帰ることにした。
ごめんな、佳子。
徳島から高速バスに乗り、淡路島・大阪経由で帰る。
往路より1時間ほど早い。
バスでも新幹線でも、あれこれ思い出して泣く。