mano.cat Diary


2011-03-17 訃報

_ 訃報

朝9時。

携帯に実家からの電話。

表示を見た瞬間、嫌な予感がした。

粟飯原さん(従業員)からで、

出勤したら母が倒れており、既にこと切れていたと。

_ わからない

頭の中が真っ白になった。

病院と警察、妹や伯父への連絡をお願いし

すぐに行くと伝えて電話を切ったが、

何をどうすればいいのか、考えがまとまらない。

のろのろと動き、

荷造りして出かける準備が整ったのは昼前だった。

_ 鴨島へ

郷里の鴨島へ向かう新幹線の中でも、

頭の中は同じところをグルグル回るばかり。

現実感がなく、行動している自分が他人のよう。

初めて岡山経由で四国へ渡った。

子どもの頃から何度も夢に出てきた、

「見知らぬ駅」の風景が高松駅だったことを知り、驚く。

_ 到着

19時ごろ、鴨島駅に到着。

俊ちゃんの奥さん、君枝さんが迎えに来てくれていた。

母の遺体は三倉屋会館に移され、

親類は既にそちらに集まっているとのこと。

通夜の手配は、伯父たちが済ませてくれていた。

_ 通夜

棺桶の中の母の顔を見た瞬間、

涙とともに感情が溢れた。

間に合わなかった自分。

つれない態度だった自分。

泣きながら、詫び続けた。

_ ごめんなさい

伯母が「尚己が来たら、欣子さんが笑顔になった」と。

叔父たちは口々に「欣子は尚己の自慢ばかりしていた」と。

そういう話を聞いて、

無愛想だった自分の不甲斐なさ申し訳なさが思い返され、

また何度も泣く。

夜はお棺のそばで佳子と哲暢叔父の三人で寝たが、

抜け出してロビーで泣いた。

_ 脳動脈瘤

母は、

ヨガの集まりから友人と一緒に22時過ぎに帰宅し、

そのまま店先で他界したらしい。

このところ夜の冷え込みが酷かったので、

それが原因だろうと伯父伯母が話していた。

警察は死因を心不全としたそうだが、

心不全は死因を特定できないときの言い回し。

昨年末から脳動脈瘤が見つかったことを話していたので、

その破裂だろう。

_ 綺麗な顔

穏やかで綺麗な死に顔なので、

自分が死んだことにも気付かなかったのではないか、

苦しまずに逝ったのではないかと、望みをこめて考える。

78歳だった。

_ ごめんなさい

母さん。

間に合わなくてごめん。

無愛想な息子でごめん。


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